ピートのとびら

うまく使えば時間は十分にあるって聞いた

憧れのスイバル Coolpix950(E950)

こんにちは。
先日、かねてから気になっていたカメラを購入しました。タイトルの通り、Nikon Coolpix950です。

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皆さんご存じの通り、懐かしのスイバルカメラです!
メガピクセル機です!すごそう!

 

茶番はさておき
現代の視線で見ると性能が低すぎるため、スペックで製品の魅力を語ることは難しいカメラです。当時を知らない僕たちは、とりあえず使ってみて、出てきた絵で判断するしかないのです。

どうでもいいですが、昨今このカメラのことを調べようとするとネオ一眼のCoolpix P950が邪魔してきます。とくにインスタのタグ検索で顕著なのですが、まあE950の写真をインスタに載せるような好事家はいないのでしょう。

 

(1)デザイン
発売が1999年って20世紀かよ。僕は3歳になったところでした。それでいてこのデザイン。
スイバルに過去の遺物というイメージがなければ、平成ノスタルジーどころか未来すら感じられたでしょう。

それでいてどこからどう見てもNikonを感じます。
私がジウジアーロデザインのもの=Nikonと思っているだけなのかもしれませんが。
まあ大方はこの赤グリップラバーによるものかと思います。(私はVWのGolf GTIや富士通PCの赤ラインにもNikonを感じています。)

 

そして、サイズは意外と大きいです。

比較対象の富士フイルムx-E1との比較では、高さは変わらないものの幅/厚さが一回り大きくなります。

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ただここはスイバルらしく、畳んだ状態ではでっぱりもなくコートのポケットにも入れられました。

 

質感も非常に高いです。当時価格12万を思えば当然かもしれませんが、今どき10万で売られてるミラーレスよりよっぽど高級感があります。


オタクはマグネシウム合金製の外観に弱いといいますが、多分に漏れず私もそうなのです。
PENTAX Qマグネシウム製の初代のみ2台持っていますし、マグネシウムという言葉にはそれだけ力がある気がします。似たような言葉には「チタン」「カーボン」などもあります。

 

(2)スペック等
簡単にスペックを列挙するとこんな感じです。

焦点距離:38mm-115mm
F値:F2.6-F4
センサー:1/2型CCD
撮影感度:ISO80

これらの情報だけでも突っ込みどころがいくつも出てきます。逆にすごいカメラなのかもしれません。

 

焦点距離
35㎜換算38-105mmと、なかなか便利な標準ズームです。
これだけ聞くと普通のコンデジっぽく聞こえますが、使い勝手は全く違います。なぜなら、電源ONでテレ端から始まるためです。なんでだよって感じですが、なぜか電源を入れるとテレ端から始まるのです。
※正確にはさらにズームが可能ですが、それ以上は電子ズームです。ズームのうちに入りません。


ぱぱっと前のものを撮ろうというのに、いちいちワイド側に戻す必要があります。ズームに伴って鏡胴が伸びるわけでもないのに何故この仕様なのか、甚だ疑問です。※私が気が付いていないだけでデフォルト焦点距離が設定されている可能性はあります。

 

ワイド端で撮るとこんな感じ。

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なぜこのカメラがテレ端から始まるのか、よく理解できましたね。ワイド側の歪みがすごいからです。

 

じつはこのカメラには別途テレコン・ワイコンなどが用意されています。ワイコンには2種類あり、初期型はあまりの歪みから歪コンなどと呼ばれているそうですが、そりゃベースの時点でこれじゃあねえといったところでしょう。

 

そしてテレ端だとこう。

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曇りということもありF6.8 まで絞られており、まあボケは観測できません。写りもまあ、こんなものでしょう。

 

じゃあこのカメラの活躍できる場所はどこにあるのでしょう?そう、接写です!

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機能を生かし切れていない作例で恐縮ですが、マクロモードを使うと2cmまで接写できるみたいです。たこ焼きの食べたさに負け、機能検証がおろそかになりました。

ただ写りもそれなりによく、テーブルフォトにはばっちりのようです。まあそれなりの写りで良ければスマホでよいのですが。

 

②センサー
考えてみると1/2ってなかなかなものですよね。私の愛機PENTAX Qより大きいセンサなわけですし。

時代的にCCDセンサーというのも良いです。

CCDセンサーと聞いただけで、上のたこ焼きの写真すら原色というか、鮮やかさが増して見える気がしてきます。CCDセンサーに感じる有難みというのは、ここ20年で意味がずいぶん変わりましたね。

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発色に不満はありません。

 

③感度
基本ISO80固定ですが、ISO100もしくは+1~2段の設定が可能です。
ISO80に対する1-2段のプラス設定とのことだけど、それってISO160-240ってこと?よくわからないです。。そのうち試します。

上のたこ焼きも、室内でISO80、1/50のF2.6です。

たしかに明るめのフードコートならそれくらいの設定で撮れるのでしょうが、なかなかやらない感度設定ですね。

 

今どきのカメラに慣れていると正直ありえないスペックですが、私は日頃使うフィルムもISO100-200くらいですし、正直あまり困りません。

それに実際、光源さえあれば普通に使えます。

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(ISO80 1/16 F2.9)

ISO200のフィルムを平気で夜でも使うのに、オールドデジカメとなると途端に夜間撮影が信じられなくなってしまいます。暗ければフラッシュ焚けばいいだけなに。

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高感度利用に慣れすぎた現代人たちよ、フラッシュに戻っておいで。

 

④ファインダー

このカメラ、なんとズーム連動式光学ファインダーと背面モニタの両構えなのです。スイバルカメラなので当然ですが。
ファインダーの視野率は85%と全く信頼できませんが、有るのとないのじゃ大違いです。シビアに構図を決めたいときは液晶を使えばいいですし、晴天時や気分を上げたいときはファインダーを使えますしね。

 

レンズを手前に向ければ自撮りだって簡単です。


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可動液晶を用いる昨今とは真逆のアプローチですが、グリップ性を考えるとこちらのほうが上手でしょう。

 

⑤操作性
良くも悪くも、デジタルカメラ黎明期らしい操作性です。電源ダイヤルの設定でオート/マニュアルを切り替えられます。

 

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SS優先時はそれなりに自由に設定が可能ですが、絞り優先は2.6 4.4 7.4の3択のみです。ニコンはAv/ss優先論争ではAv派だったはずですが、時代も変わったものです。

ちなみにマニュアルフォーカスも可能ですが、背面液晶から撮影距離を入力するというなかなかハードモードになります。

 

その辺も実際にやってみようと思っていたのですが、電池が切れました。

新品の単三いれてたはずなんだけどな。フラッシュ焚いてたからかな。

エネループも高いし、てなわけで今回のレビューはおしまいです。